加工TIPS
ShopBotを多軸化するアグリゲートヘッドを使ってみる【実験レポート】
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ShopBotの加工に慣れてくると、より複雑な加工や効率の良い加工方法を試してみたくなることと思います。その可能性のひとつとして、VUILDでは、オーナーさんや自社エンジニア、ShopBot社協力のもと「アグリゲートヘッド」を使うための方法を研究しています。ShopBotにおける多軸化の考え方と、デモ切削のレポートです。
多軸加工とは
ShopBotは3軸加工機です。同時3軸により立体曲面の切削も可能ですが、下より上が大きいオーバーハング形状や、木口側の加工、角度をもった加工などは治具なしですることはできません。このような加工を治具なしでやりたい場合、4軸や5軸などの多軸加工機ですることになります。
いろいろな方式の多軸加工機がありますが、一般的には、X軸、Y軸、Z軸をそれぞれの中心とした回転軸をA軸、B軸、C軸と呼びます。

イラスト出典:モノタロウ
それぞれの軸について、スピンドル側が回転するタイプや定盤、テーブル側が回転するタイプなどがあります。
ShopBotにおける多軸加工の仕組み
ShopBotは、現在公式に販売されている5軸タイプはありませんが、かつてプロトタイプとして開発されていたことがあり、5軸の概念自体はマシンとソフトの中に持っています。
一般的な多軸加工機とは異なり、Zを中心とした回転軸がA軸、XYを中心とした回転軸を共通でB軸としています。

そうです!勘のいいShopBotインデクサーユーザーのみなさんはピンときましたね。インデクサーはB軸を回転させることで加工ができています。5軸モードをオンにしたときXYZABとなるのはこの仕組みからのようです。
アグリゲートヘッドとは
3軸のCNCルーターを、木口加工、多軸加工、丸鋸加工などの各種専用加工に特化した機材として使えるようにするためのスピンドルヘッドのことで、いろいろなメーカーが製造販売しています。アグリゲートヘッドを使用することで、多軸加工機でしかできない加工にも取り組むことができます。
その目的から、さまざまな用途に適用させるため、ヘッドが替えやすいようにできていること、軸変換の機構を内部に持つことで重量が重いことなどから、ISO30規格の5HPのスピンドルのみに対応しています。
ShopBot Tools社のBrian氏も5連ドリルのアグリゲートヘッドをShopBotで使うテスト動画を公開しています。
今回使ったアグリゲートヘッド
今回わたしたちは数あるHSDのアグリゲートヘッドの中から、固定ではありますがShopBotにおけるB軸を角度調整でき、ビットと丸鋸の両方をつけることがことのできる汎用性の高いものを選びテストしました。

B軸の角度設定は手動で行います

丸鋸をセットした様子
ShopBotCampにて切削デモ
先日開催したShopBotCamp#1にて、初めての公開切削デモを実施しました。(Campの様子は、こちらのレポートをご覧ください)


みなさんにとても関心を持っていただけました!
留め継ぎ用の切削にトライ
デモではドミノ(継につかうビスケットの一種)による留め継ぎ(45度同士の部材を継ぐこと)を想定した切削を実施しました。精度はまずまずです!

今後の課題・展望
このデモにいたるまでは苦労も多く、特にVcarveではできない、多軸のツールパスを生成するのに苦戦しました。というのも、通常の3軸とは異なり、ツールパスを書き出すとき、空間全体を回転させる必要があるため、計算が非常に複雑になるのです。
いろいろなやり方を試した結果、社内エンジニアに協力を頼み、EMARFのシステムを応用した、アグリゲートヘッド専用のCAMをつくることで、今回の切削デモのツールパスをつくることができました。
このアグリゲートヘッドをオーナーさんとユーザーさんにお使いいただくため、操作方法やツールパス生成の手法を確立したいと考えています。続報を、お楽しみに。
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