プロジェクトインタビュー「ShopBotでの家づくり」株式会社ベガハウス

2023/6/28

鹿児島エリアで注文住宅を手掛ける工務店、株式会社ベガハウス。2022年4月にShopBotを導入し、メイン事業である家づくりや、運営している工房を中心にワークショップや展示会を企画するなど、幅広いプロジェクトが進行中です。

今回は、設計業務を担当されているテクニカル / デザインファブリケーター 田村健太郎さんに、ShopBotを活用した住宅づくりプロジェクトについてインタビューさせていただきました。

ShopBotでつくる新しい家づくりとは?

ー 住宅の屏を作られたとのことですが、こちらのプロジェクトについて教えてください

コンクリートを打設する際の「型枠」をNCルーターのShopBotを使って作ることで、表面に凹凸がある意匠性の高い住宅の塀を作りました。

こちらは、お引き渡し前の住宅を一定期間お借りして一般に公開する「SHOWHOME(R)」の家でした。そのため、こちらからも積極的にShopBotを使ったアイデアを提案させていただく実験的な機会があり、制作することになったのです。。

ー 制作時間はどのくらいかかったのでしょうか、また制作上での課題などはありましたでしょうか

ShopBotでの型枠切り出しに5日間です。材料としては4x8サイズの板が24枚です。それを現場にもっていき、打設していく過程で2週間ほど、トータルで3週間ほどでした。

現場の職人さんにも慣れていないことをお願いしているので、最初の打ち合わせも「なんだ?これは...」となりながら、でも、杉の木目を出した型枠などもやられたことのあるチャレンジ精神のある職人さんだったので、「お互い初めてだけど頑張りましょう」という感じで進めていきました。

凹凸があり、直角ではなく斜めの面もある型枠なので、なにより外す時が一番大変でした。バールで勢いよく外すため、欠けがどうしても出やすいです。そのため、改めて別日に補修をしてもらっています。

できあがってやっと「なるほど!こうなるのか!」と。職人さんと一緒に楽しんでできたかなと思います。

室内から

ー 他にも住宅を作る上でShopBotを活用したプロジェクトはありますか?

最近の事例ですと、和太鼓を演奏されるお施主様から「教室と楽器の収納を兼ねた部屋がほしい」というご要望を受けまして、「音楽室」を設計しました。

ただ太鼓を置く棚であれば大工さんでも出来るのですが、収納棚がディスプレイになるといいなと思い、太鼓の形状に合わせた窪みをつくることで、ディスプレイ型什器にしています。

また篠笛という和楽器を掛けられる専用のフックをつくり、壁面収納できるようにしました。

オーダーメイドの和太鼓の収納棚

ー お施主さんへの提案はどのように進めていったのでしょうか?

弊社がShopBotを導入し「MOSHIMO BASE」をオープンさせたことを、お施主様も事前に知っていてくださいました。奥さまが学校の先生で木工を教えていて、ShopBotのようなNCルーターに触れたことがあったようで、ShopBotでできることは最初からある程度理解されていました。

ほしい寸法にピッタリの部材が届くので、大工さんからのウケもよく、工事はトントン拍子で進みましたよ。

篠笛の壁面収納

ー 住宅づくりにおいての「ShopBotの可能性」について教えてください。

弊社は工務店ですが、プロダクトから建築まで幅広く制作できる環境があります。そして私はお客様に提案しやすい立場なので、こちらの提案次第でいろんなことに挑戦できると感じています。

また大工さんたちからもShopBotの加工品は評判がいいです。精度良く、寸法も整っているし、組み立てやすいようにつくることで工程を簡素化することもできます。

手加工では手間のかかる作業をShopBotで

社内のShopBotの運用体制について

ー 具体的なオペレーションについてお伺いさせてください。社内でShopBotは誰が担当しているのでしょうか?

ShopBotのある工房「MOSHIMO BASE」

べべべ展(*鹿児島のクリエイターとコラボし、ShopBotと作品を1組1点つくり展示会を実施した際の展覧会の名称)の際に社内のメンバー全員1回は使ってもらいましたが、使ってみるとやっぱりそれぞれ得意不得意がある印象で、メインで使っているのは20代〜30代後半までのメンバー、自分を含め5人ほどです。

そのうち設計のメンバーが半分以上、2DCADは触れる人がほとんどです。CNCプロダクトの設計については、部材と部材の「組み立て方」も考える必要がありますが、そこはベガハウスの住宅づくりの中でノウハウは学べます。

ー ShopBotの操作を習得するまでにどのくらい時間がかかりましたか

最初はビクビクしながら使っていました笑 不安なく使えるようになったのは1ヶ月くらい経ってからでしょうか。自分が落ち着いて使ってるのをみて、他のスタッフも使えるようになりました。

ShopBotは住宅への活用のみならず、地元クリエイターとのコラボ・ワークショップなど広く活用されている

ー ShopBotを使う上であったほうがよいと思うスキルはありますか?

図面を描くだけならできると思うのですが、例えば椅子をつくるとなったときに部材同士をどう繋いでいくか考える方が大事で、そういうときのものづくりのノウハウや勘みたいなのを元々持っていると強いなと思っています。メンバーの1人に、背景として家具づくりの学校に行っていた方がいて、3DCADも使えてものづくりに長けています。

ShopBotの場合、ホゾ加工などを多く使いますよね。接合部の設計はEMARFのTIPSを参考にさせてもらっています。今年は3DCADライノセラスの習得が目標です。

地域住民向けのワークショップのようす

ー 今後のShopBotを使ってやってみたいことなどはあるのでしょうか?

小屋作りに挑戦してみたいです。お引き渡しから5年ほど経つと、庭に小屋を作りたいというお施主様が多いんです。これをShopBotでできるといいと思っています。

また、プロダクトも商品化・販売もできたらと思っています。弊社主宰のマルシェを開催した際に、什器類をShopBotで作りました。一時的なイベントなので組立・分解のしやすさが求められますが、ShopBotとの相性がよいなと思っています。

株式会社ベガハウス

〒899-2701
鹿児島県鹿児島市石谷町3624-9

関連リンク

WEB https://www.vegahouse.biz/
Instagram @vega_house
Instagram @moshimobase

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