「デジタル大工養成講座」開催〜第一回レポート〜

11月某日、VUILDの川崎ラボにて第一回「デジタル大工養成講座」を開催いたしました。これは、VUILDに関わりのある大工さん・丹羽さんが、ShopBotの基本操作から加工データの作成、切り出し、組み立てまでの、”デジタルものづくり”を習得するというもの。普段手による加工を行う大工さんならではの視点を交えたShopBot講座のレポートをお届けします!

 

まずは、ShopBot本体の基本情報や構造、機能のレクチャからスタート。その後、既存のデータを用いてデモを行い、ShopBotの基本操作に慣れていただきました。xyz軸を用いた原点調整やエンドミルの取り付け等、初めての作業に戸惑いつつも、大工さんならではの器用さでスムーズに習得!

 

その後、ShopBotで切り出すためのデータ作成をCADソフトVcarveProを用いておこないました。VcarveProとは、切り出す形状の作成とShopBotの加工における切削深さや工具の経路を作成するために用いるソフトです。今回、丹羽さんは初めてCADソフトに触れたとのことで最初は操作することにとても緊張し、普段の手書き図面とは違う作図作業に戸惑ったとのことでしたが、だんだん慣れてくると思い通りの形や線が描けるようになり、楽しくなってきた、とおっしゃっていただきました。

 

また、拡大・縮小などの微調節が一瞬でおこなえることや、データが保存されて残り同じものを量産できること、VcarvePro上でシミュレーションすることで失敗を防げるといった作業の効率アップに魅力を感じており、今後、つくるものや用途に合わせてCAD図面も取り入れていきたいとのことでした。

 

 

ShopBotで加工できる形状や工具経路を作成する際の注意点を確認し、手加工とデジタル加工におけるデザインの違いについても話し合いながら進めていきました。

   

そして、データが完成すると、先ほど覚えたShopBotの操作をおさらいしつつ、VcarvePro上で作成したデータをShopBotに読み込み。正しい位置で作動しているかを確認し、早速切り出していきます。

 今回の講習を通して初めてShopBotにふれた大工のNさんは、手加工にはできないデザインが可能になることや、デジタル加工による製作時間の短縮を体験していただきました。また、デジタルによるものづくりにおいても仕上げの部分でやすりがけをしたり、塗装などの手作業を加えることで、「つくったものに愛着が湧いてくる」とのこと。今後は、デジタル加工と手加工を組み合わせたものづくりを考えていきたい、とおっしゃって頂きました。

 

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そして後日、その言葉通りNさんは自作データを持って、再度ShopBotの練習に来てくださいました。前回の講習の復習をしつつ、切り出しをおこないました。

二回目となると、VcarveProでの操作も前回よりも落ち着いて作業でき、自分の頭の中でイメージしているものをデジタルデータの形にしやすくなってきた、とのこと。今回はご自身の玄関に飾る表札をつくりました。どういう表札にしようかワクワクしながら、丹羽さんオリジナルで富士山の入ったかっこいいデザインとなりました。

 

一連の作業を終え、完成した様子がこちら!表札を作成しました。

 

「デジタル大工養成講座」では、

①職人として木の扱いに長けた大工さんの技術とデジタル加工を組み合わせることで新しいデザインを生み出すこと

②豊富な知識と高い技術を持った大工さんがデジタル加工技術を身につけることによる、職能の拡大へとつなげていくことを目的としています。

 

今後も、この講座を継続し、デジタル大工の可能性について模索して行く予定です。お楽しみに!